《MUMEI》

私達はテーマパーク内のカフェにやってきた。


友君と美穂子ちゃんは、キャラクターの形のパンケーキを美味しそうに食べている。


(あの二人、うまくいったかな…)


私は、そんな事を考えながら、アイスコーヒーを飲んでいた。


しかし、一時間経っても、祐介さんと歌穂子さんは、カフェに現れなかった。


「もう行こうよ〜」


五歳の美穂子ちゃんはともかく、三歳の友君は限界だった。


仕方なく、私達は美穂子ちゃんとその母親に挨拶をして、カフェを出た。


(帰ったら聞けばいいわよね)


私は友君と手を繋いで歩きながら、そう思っていた。

そして、私達は、友君が乗れる列車や船の乗り物に乗り、夕食を軽く済ませ、花火と夜のパレードを満喫した。


商店街の皆へのお土産のお菓子は、宅急便で送った。

それから…


こっそり、自分と俊彦用に、キャラクターのペアストラップを買って、バックに入れた。


帰りの車の中で、友君はスヤスヤと寝息を立てていた。

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