《MUMEI》
電話
帰宅し、入浴を済ませた私は、自分の部屋に入った。

といっても、私は工藤家の自室にほとんどの荷物を持っていっていたので、そこは既に自分の部屋では無くなっていた。


ここは、将来は友君の部屋になる予定だ。


(さてと…)


私は携帯を取り出した。


帰りの車内で俊彦から電話があったが、友君が寝ている事もあり、私は『今は無理だから、大丈夫な時にかける』とメールしておいた。


(ん?)


俊彦からのメールを発見した私は、メールを開いた。

そこには、『大丈夫な時にメールして。こっちからかけるから』とあった。


私は早速メールを打って送信した。


《もしもし!》


「は、早いね…」


(びっくりした…)


『送信しました』画面が出た直後に、俊彦から電話が来たから。


《待ってたから》


「ごめんね、遅くなって」

《いいよ。今日どうだった?》


「あのね…」


そして私は、昼間テーマパークに行った事・偶然祐介さんとその親戚に会った事・俊彦用のお土産を買った事・それから…


友君が寝てしまったから、お風呂は一人で入った事を話した。


《そうか〜、良かった》

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