《MUMEI》

*+*




「彗‥‥‥」

「ぇ」

「彗も──寂しかった‥?」

「うん」

寂しかったよ‥。

それよりも

辛かった‥

かな‥‥。

ほんとは

離れてなんか

行きたくない。

ずっと

希の側で‥

希を

守ってあげたい‥。

なのに

ボクは‥‥。

「ねぇ彗、顔‥上げて?」

「ぇ‥」

「俯いてたら、見えないんだよ?」

「‥‥‥ぁ」

綺麗‥‥。

あの星空は

上を見上げて

初めて

見えるものなんだよね‥。

だから‥

あのヒカリを

見失わない為にも

俯いてちゃ

いけないんだ‥。




*+*

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