《MUMEI》
怒り
貴士が 私の腕を 掴んで 廊下へ出た。


「唱…お前 最近 変だぞ!何があった?」


「貴士 佐和の事 何か知ってる?」


「少し聞いた、進路の事で 口論になって…ナイフで 刺したらしい。」


「私…おばさんと ケンカしたって メール貰ってたのに…何も してあげなかった。」

「聡兄さんの事で いっぱいで…」


「唱…」


「相原 酷いよ、許せない。佐和の事…」


貴士も 黙って頷いた。


「とにかく、俺達だけでも 佐和を 暖かく 見守ろうな。」


「うん…」


この時 私は まだ 自分の事を よく分かっていなかった。


私を 嘲笑うように 鈍い頭痛が 私を 襲っていた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫