《MUMEI》 私が帰りの準備をしていると、 椎名くんがつかつかと私に近づいてきて、机の前に立った。 「…今日、図書室行ってみようぜ」 小さな声で言う椎名くん。 「え?…いいけど、なんで―…」 「取りあえず、情報が多い場所に行ってみよ。 …何でもやってみねえとさ」 ―…そっか、しらみ潰しに探すしかないんだ。 「…わかった」 私が答えると、 「おう。…じゃーあとで」 そう言って、椎名くんは席に戻っていった。 前へ |次へ |
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