《MUMEI》

「今日の練習結構楽しかったな。」


「そうですね。鬼ごっことか毎回やりたいすよ。」


「つ〜かクロさんて足早いんだな。椎名より早いなんてさ。」


「そうすね…」


(1回も触れなかった。)


結局妥協してクロさん捕まえれなかった…


明日もまたやんないかな…


練習が終わり帰宅する選手たちとは別に、クロとヤマトは昨日の試合のビデオを見ていた。


「点が入ったらスコアボード映せって言ってあったんだけどな…」


「まぁまぁ、マネージャーも初めてだったんだろ?しょうがないさ。」


ビデオは後半まで来ていた。


「こいつらは?」


「あ〜、名前忘れたけど、本来スタメンらしいよ。」


(名前忘れたって…)


「…こいつクロより早いんじゃない?」


「ゔ…、そこを突かれると痛いな…。」


「いや…、でもこのエースも俺よりシュート速いかもしんない…。」


試合を見終わった。


「…決定力不足だな。」


「最後を見るとそうなるけど、全体的にはまだまだ課題山積みだよ…。」


「んで?次は?」


「次って?」


「試合だよ。」


「決まってない…。」


「…またか。」


次の試合。


正直試合相手を見つけるのは困難だ…


何かいい方法ないかな…。

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