《MUMEI》

*+*




「彗」

「‥っ?」

希の声で

ボクは

立ち止まった。

振り返ったら‥‥

「希‥‥」

希が

いつの間にか

目を覚まして

ボクを見てた。

優しい

目をして。

「彗、また──逢えるよね‥?」

「逢えるよ、絶対──」

そう言ったら

希は

ニッコリ

笑った。

でも

ボクには

分かってた。

涙を

零さない為に

凄く

必死だ‥

って事‥。




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