《MUMEI》
HP
試合相手が見つからないまま、数日が過ぎた。


「だぁ〜!!今日も触れなかった!!」


相変わらずの練習。


恒例となりつつあったボール鬼で、椎名がクロを捕まえることはなかった。


「遊び半分の気持ちでやったボール鬼があそこまで白熱するとはね。」


「クロ相変わらず強いのな。あのゲーム。」


「まぁね。まだまだ負けれないし。」


クロとヤマトは、練習に向かう途中だった。


赤高の練習ではなく、海南クラブの練習だ。


(なぁ〜んか久々に感じるなぁ。)


最近あいつらの練習で忙しかったからな。


「コンビニ寄ってくんない?」


「は?」


「タバコ切れた。」


「さっき買えよ!!」


結局…


少し遅れて海南高校に着いた。


「おそぉ〜い!!遅いっすよ!!」


翔太が怒ってる。


「新人を1人残して遅れるなんてなしっすよ!!」


(あぁ、そういえば翔太も海南に入るんだっけ。)


「悪い悪い。いや、ヤマがさぁ…」


「クロも牛乳買ったじゃん!!」


「いや、ついでだよ!!」


「早く着替えろ〜!!」


水川だ。
こいつに会ったのも久々だな。


「クロさんもヤマトさんもマジ頼みますよ!!」


「…ごめんなさい。」


ハモった。

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