《MUMEI》

「っ………え…///// そんな…ボクなんて…そんな事言われても…」

そんな事、言われた事も無いから…。

耳元でそんな言葉囁かれたら、全身が溶けてしまいそうになる。

掴まれた手を握り返すと、そこからドキドキが伝わるんじゃないかってぐらい。

胸が…苦しい…。

「ごめんなさい…僕も…一目惚れです////ずっと気になって…」

服を掴んでいた手を離すと、思い切って彼の逞しい身体に手を触れてみた。

「あ…あの///…お名前って…伺っていいですか…?」

= = = = = = = = = = = = = = = =

「名前は…ココに書いてあるよ」

そう言って彼が持ってきた伝票を渡すと、彼はしばらく眺めた後「読めません…」と言ってきた。

「部屋番号だけは分かるんですけど…あの文字が…綴り文字なんで…」

彼が持ってきたコーヒーを飲みながら、俺の座ったベッドの隣に彼を座らせると、メモ用紙に分かりやすいように書いた。

「か、つや…本当に日本人なんですね///」
「コレまで読めなかったのか…」

  ”katuya ・ Edward = Jeremies”

と、読みやすいように書くと、これは「克哉・エドワード=イェレミース」だと口でも教えた。

「ジェ…れ…みーす?」
「イェレミース…」

そう言いながら彼の身体を撫でると、その形の良い腰に手を廻す。

「ぅ…///」
「克哉でも、エドワードでもいいよ…」
「えっ…そう、呼ぶんですか…クリスチャンネームってやつですよね///」
「あぁ…」

彼がそう言い終わらないウチに彼の耳元に息がかかるぐらいの距離で囁くと、彼の身体がゾクっと震えた。

「キミの名前も教えてほしいな…」
「え…ぁ…はい///」

彼の素敵な指にペンを渡すと、彼も俺に少し寄りかかりながらメモに自分の名前を書いた。

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