《MUMEI》
最期
私の 脇腹から ボタポタと 血が 滴り落ちる。


貴士が タオルで 傷口を 被うが すぐ 赤く染まる。


「大丈夫か?唱。」


相原の母親は 何処かへ行ったみたいだ。


私は 頭痛と脇腹の激痛で 気分が重くなった。


…ズキズキ ズキンズキン…
出血多量の為 意識朦朧と してきた。


醜い…人間なんて嫌いなんで 私が こんな目に会うの?…


「唱?…?…?」


あ〜貴士の声も 聞こえないや。


私、死ぬのかなぁ…
人殺しだから 地獄行きだね…


「唱?…、…。」


貴士〜聞こえないよ、見えないし…


「人間なんて 醜い生き物 地球上から 居なくなっちゃえば いいのにね。」


私は もう一度 呟いた。


ニンゲンナンテ チキュウジョウカラ イナクナッチャエ!


私の 意識は 薄れて行った。
私は 永久の眠りに着いた。


傍らで 私の最期の呟きを 聞いた 貴士が 為す術もなく 茫然と 立ち尽くしていた。



数時間後…地球上の人間は 跡形もなく消滅した。



…終わり…

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