《MUMEI》

下から2、1。
3対3。


翔太とヤマを含めて4対4もやった。


「ヤマどう思う?」


「…スコアラーがいないな。」


「やっぱり↓↓」


「決定力不足は致命的だからな。両45がどこまで伸びるかだろうね…。」


「…んで?」


「エース45の俺の意見としては…」


自分で言うんかい。


「上へのシュート禁止。」


「…?」


それはさすがにわかんね〜な。


「ロングシュートはブロックが入るからどうしても上にいきがちなんだよ。特に素人の場合。下へのシュートを身につければでかいと思うよ。」


「…なるほど。」


ロングシュートには縁のなかった僕にはない発想だな。


「もっと言うと、キーパーも上にシュートが集まるせいか上得意ってヤツが多いんだよ。だから、逆に下弱点のヤツも多いわけ。」


「…そうなんだ。」


「水川も下の方が入れやすいんだよ?気付いてなかった?」


「全然。」


「クロは身長高い方じゃないからな。自然とシュートが低めに行くんだよ。」


「…なるほどね。」


改めて思った。


やっぱりヤマは凄い。


力に任せたシュートを打ってるのかと思ったけど、そこまで計算してたなんて…


「ま、キーパーの件は一概にそうとは言えないけどね。」


あと40分か…


「ポジションシュート!!」


「はい!!」


「あ、ユキヒロと峰田だけでいい!!椎名はクロスやって。後は壁。」


「あ〜い。」


「行動が早いね。」


「時間がないからね。」

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