《MUMEI》

コンビニでタバコを買ってから、県営体育館へ。


とりあえず30分前に入り口前に集合ってことにしたけど…


「おはようございま〜す!!」


「おっす。」


全員いる。
…早いな。


翔太もいる。
遅刻常習犯のくせに。


「よし。行くか。」


「まだ千秋来てないすよ?」


「あ、何か今日体調悪いから休むってさ。」


「え!?じゃあ今日7人すか!?」


「うん…。僕も今日は使おうかって思ってたんだけどね〜。」


「じゃあ…、行きますか。」


「うん。早く準備して。」


13時丁度から練習を始められるように、早めに体育館へ。


体育館の中に入ると、相手チームが準備してた。


(あ〜、あいさつしなきゃダメなんだろうな…。)


「ちょっとあいさつして来るね。」


「あ、は〜い。」


…つ〜か、フライキャットってどの人だろ?


どの人に話しかければいいんだろ?


恥ずかしいのとか色々あって、近くに行ったけど話しかけられなくてどうしようかと思ってた時だった。


「黒田小太郎!!」


いきなり大声で呼ばれた。
ビックリした。


「お前!!」


…え何?


「俺のこと覚えてるか!?」


「…?」


誰だ?


「俺のこと覚えてるか!?」


え!?
2回目!?


「…いや、ちょっとわかんないす。」


「お前!!俺は…」


そこまで言ったところで、他のチームメイトが止めに入った。


「止めろ八嶋!!」


「城南の八嶋だ!!」


「!?」


城南の八嶋!?


…知らない!!


何で僕のこと知ってんの!?


体育館中に響き渡る声で自己紹介してくれた彼は、チームメイトに外に連れていかれた。


「…あ、あの、フライキャットさんは?」


思い出したように近くにいた人に聞いた。


「え?今連れてかれた奴がそうだけど?」


え?

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