《MUMEI》 「――――何、こんな晩くに若い男が独り歩きしてんだコラァ。 犯されるぞ?」 何度も喘いでるのを見た。間違う訳無い絶対、コイツだ。 「……あんたこそ、男と仙台行ったんでしょ。」 確か、そう言っていたのを最後に見なくなった。 「あんな奴、俺の男じゃねぇから!」 必死に語気を荒らげられた。……やけ酒か。 酔い方は最悪で絡むタイプ、一人で立てないのか俺の服を引っ張ってくる。 「こっちからあんな男ぅぉオェェ……」 そして、俺の服に盛大に撒き散らしてくれた。 会った瞬間から殺意なんてそう湧かない、珍しいケースだ。 臭いでこちらまで気持ち悪い。 これ以下は無いってくらいに最悪な一日だ。 前へ |次へ |
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