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《MUMEI》 ◆◇◆ 「彩貴‥？」 すると彩貴は半ば押し付けるように夜桜に人形を渡した。 「これは‥」 「持っていろ。こいつは俺が封じ込める」 夜桜に寄り代を渡し、彩貴は印を結ぶ。 たちまち彼の足元には五芒星の陣が現れた。 そしてそれを中心に、疾風が巻き起こる。 「！！っ」 夜桜は寄り代を手にしたまま、吹き飛ばされないようにするのがやっとだ。 彩貴が最後の呪（まじな）いを発し終わると同時に、黒い靄は、寄り代に吸い込まれるように消えた。 ◆◇◆ 前へ |次へ |
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