《MUMEI》

「あの…あの時は…壊してしまい、すみませんでした。痛かったですよね。」


塁羅は申し訳なさそうな顔をしながら言った。


「ここを気に入ってくれると嬉しいです。僕はここが好きです。また来ますね。」


塁羅は噴水に背を向けたその時だった。


【直してくれてありがとう、私はここがとても気に入りました。】


優しい女性の声が像から聞こえただった。


塁羅は噴水へと振り返り、ユニコーンの像を見た。

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