《MUMEI》

「なぁに、特別な手術をする訳じゃあないし、痛みや苦痛も無い……。


ただ死神と、ある“契約”を交わすだけだ…。」



リュークは不気味に笑っていた。



美味い話には裏があることなど、今時の子供は十分承知している…。



案の定………無論、タダの筈はないよな?……と、探りを入れてきた。



「フハハハハ…!」


リュークは馬鹿笑いとともに、針金のような身体をよじらせた。



そして、子供の顔を覗き込むようにして説明する…。



「…死神の眼の対価は、残りの寿命の半分だ。」



子供の眉がピクリと吊り上がった…。

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