《MUMEI》 なんだか、疲れた。 災難としか言いようがない。 自分の体質は露呈するし、氷室君にはよく分からないこと言われるし。 首がムズムズする。 鏡で見たらぱっと見パンクに見えなくもないが、これは紛れも無く首輪だ。 鍵穴がある。 これからどうなってしまうのか。 明日にならなければいいのに。 氷室君に会わなくて済むもの。 あ、違った氷室様だ……。 ……律義に何を守ってるんだか。 今日もにーさんに愚痴を聞いてもらおう。 唯一、部屋でにーさんと戯れるのが楽しみだ。 ……毛を捨てるのは大変だが。 窓ににーさんが入れるスペースを開けて餌を置いておくと入って来てくれる。 「にーさん、ただいまー」 「ミギャー」 尋常でないにーさんの叫び声に出迎えられた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |