《MUMEI》 「ヒィッ……むろ様!」 半分は悲鳴だった。 氷室様は俺のベッドに堂々と寝ていた。 「コレ、お前のペットか?」 「にーさん!」 酷いよ、にーさんに僕と同じ首輪を嵌めて鎖でベッドの脚に繋ぐなんて! 「ペットがペットを飼うなんて愚かしい。」 氷室様はどっしりと構えている。 「ペットじゃないです、友達なんです。 外してあげて下さい、可哀相です!」 にーさんは爪を立てて力一杯暴れてる。 外してあげたい、動物虐待じゃないか。 「馬鹿だな、主人はこの部屋で絶対的支配者だろう。 覚えておけ、全て此処にあるのは俺のモノだ。」 言ってることがまた分からない……。 よく見たらベッドが一つ増えているし段ボールも…… 「それはつまり、氷室様が僕と同室に……」 「当たり前だろう、主人がペットの環境を把握しないでどうする。」 そう言う氷室様は覇気を無意識に放出する。 眩暈がする…… 父さん、母さん助けて。 前へ |次へ |
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