《MUMEI》
院長先生
俺は 孤児院の ベッドで 溜め息を ついていた。


まったく、変な事が 起こった日だった。


…貧乏神の娘だって?
なんだって、そんな嘘をつくんだ?

俺と 別れたいなら 素直に そう言えば いいじゃないか?


俺は 哀ちゃんの事を 誤解していた。(後で知るのだが)


…トントン

「寿。まだ起きてる?良かったら お茶でも 飲まない?」

院長先生だった。


「浮かない顔 してるわね。寿。」


「…や、別に。」


「嘘。寿は 嘘が下手だから…。」
院長先生が 笑った。


「チエッ…。」


「判った、彼女と 喧嘩でも したんだ。」


「!!」


「あ、図星だ!」


…参ったな、なんで 分かるんだろう?
俺は ガックリした。

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