|
《MUMEI》 見送り 〈おれ〉「ただいまー…」 蓬田と別れて、蓬田ん家に帰り着いた。 「あら、遅かったじゃない!!」 ぱたぱたと駆けてくる蓬田ママ。 「あ…ちょっと用事があって…」 「そーなの??…じゃあ、彼は??」 意味深な笑みを浮かべて、玄関の方に目線を投げかける蓬田ママ。 「…へ!?」 振り返ると、 しまった、という表情をした『おれ』がいた。 「入ってらっしゃい、椎名くん!!」 気さくに呼びかける蓬田ママ。 『おれ』の姿をした蓬田は、慌ててその場を去ろうとした。 「入って来いよ!!」 おれは、蓬田を呼び止めた。 ボロが出るかもしれないけど、 そんなのどうでもいい。 蓬田を、家族に会わせてやりたかった。 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |