《MUMEI》 小さい頃、両親が離婚してからずっと、葵は人に心を許した事は無かった。 ところが二年前、ある事件がきっかけで、仁田と出会い、初めて心を許せる人が出来た。 当時中学三年生だった葵は、無口で目立たない存在だった。 そんな葵を狙って、一人の教師が葵にセクハラを始めた。 周りに相談相手の居ない葵は、教師のなすがままに汚れ、挙げ句の果てには、リストカットを始めた。 そんなある日、その教師の家に呼ばれ、葵は内心逃げ出したい気持ちで、教師の家に行く事になった。 恐々と呼び鈴を鳴らすと、数秒待って、教師が玄関を開けた。 「やっと来たね。みんな待ってたんだよ?」 教師の言葉に、恐怖心が加速する。 「先生、あたし今日帰ります。」 葵の言葉も虚しく、腕を掴まれて部屋に引き込まれた。 「皆さん、やっと来ましたよ!好きなだけ壊してください!」 教師の言葉に続いて、部屋に居た3人の中年の男達が一斉にズボンを脱ぎ始めた。 「え?先生、なんで?ねぇ…なんで?」 葵は抵抗する気力もなくなって、床に寝かされた。 スカートの中に手が入って来る不快感に、ただ泣くしか無かった。 「誰か助けて…。」 小さく呟いて、葵は意識を失いそうになった。 前へ |次へ |
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