《MUMEI》

「トモダチ……」

確かに氷室様は今までの人達と違って僕を気味悪がらない。

しかも、黙っていてくれるしあろうことか睫毛の手入れを(髪切り用鋏で)してくれたこともある。

登下校(荷物持ち)もしてくれる。

お昼も一緒に(氷室様の食後を待ち彼の手で)食べさせてくれる。

プレゼント(首輪鍵付き)だってくれた。

しかも互いにあだ名で呼び合う仲だ。( 「タマ(ペット)」、「氷室様(飼い主)」 )




…………あれ。
めちゃくちゃ仲良しだぞ?

もしかして僕、氷室様と友達なんじゃないか?

今までの叱責や水責めやビンタや鎖で繋いでたのもコミュニケーションの一環で親睦を深めるためのものだったのでは……!


授業なんかそっちのけで氷室様に聞いてみたい。

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