《MUMEI》

とりあえず、私は一応『クローバー』の掃除と戸締まりをした。


それから、まず、風呂場に向かった。


(良かった、いない)


私は鍵をかけ、シャワーを浴びた。


(別に、汗かいてて、気持ち悪かったから…だからね)


私は、何故か頭の中で言い訳していた。


それから、着てきた洋服と下着をまた身につけた。


着替は、当たり前だが、自分の部屋にある。


(自分の部屋なのに、こんなに緊張するなんて…)


私はゆっくりと階段を上がった。


(当たり前なんだけど、…)

双子の部屋の隣には、確かに私の部屋があった。


(どうしよう…俊彦、本当に、いるのかな?)


居間にも台所にもいなかったから、後はここにしかいないとわかっていても、私は疑っていた。


ゆっくりとドアノブを回し、ほんの少しだけ開いて中を覗いてみる。


「!」


そこには、着てきたスーツを脱ぎ捨て、私のベッドに下着一枚姿で横になっている俊彦が見えた。


(絶対、…するつもり、だ)

私はゆっくりとドアを閉めた。


(居間で、寝ようかな…)


居間には、私が寝れそうなソファーがあった。


(でも枕は欲しいなあ…)

私はまたドアノブを回した

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫