《MUMEI》 「みつるは早くご飯食べちゃいなさい」 椎名ママが、ケーキを選びながら言う。 「お前の好きな、スタミナ丼だぞ」 にこにこ笑いながら、清水さんも言う。 「は〜い」 そう答えて、私はキッチンに向かった。 いい匂い。 ご飯をよそって、上にたっぷりと具を乗せる。 椎名くんの身体になってから、すぐにお腹が空くようになった。 …太ったらどうしよう… ふと振り返ると、 清水さんと椎名ママが笑いあいながらケーキを頬張っていた。 …おいしそう。 でも、それ以上に―… 2人は、幸せそうに見えた。 前へ |次へ |
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