《MUMEI》

「氷室様……に楠先生?」

楠先生は新聞局で忙しく部活動には出ていないし氷室様は帰宅部だったはず。

「俺も文芸部に入部した。」

「…………えっ」

氷室様に文芸部なんて に、似合わない……!

「何か?」

「ありません全然!」

氷室様はこういう勘が異常に良い。

「楠先生、文芸部に出ていて大丈夫なんですか?」

学内新聞を毎月発行しているのに。

「あれは放っておけ。」

氷室様は先生をあれと呼べるのか。氷室家の権力は絶大だなあ。

「――――はい、俺はただの置物でございます。」

「? ……先生?」

楠先生は床に正座をしてびくともしない。

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