《MUMEI》
親子喧嘩
俺と哀ちゃんと貧乏神。


最初に、口を開いたのは 貧乏神。


「お前、よくも 家の 可愛い娘に 手を出したな。許さん。」


…あ〜、父親なら もっともな 意見だな。


「すいません。」
素直に 謝る。


「ふん、今更 謝っても…」


内心 貧乏神は ビックリした。こいつ 謝りおったわい。変な奴。

「パパ!パパが 謝るべきでしょう?」


「財布、ATM、家財道具、車、あと許せないのが 院長先生の1万円…気持ちが 込もっていたのよ。」


「職権乱用じゃないの?貧乏神としての 誇りはないの?」


…哀ちゃん、貧乏神の誇りって…なんすか?
俺は 心の中で ツッコミを入れた。


貧乏神は 「だって…」言葉に 詰まった。


「だっても 明後日も ないの!子供じゃないんだから…」


「鶴野さんは 貧乏リストに 入ってないでしょう?」


…哀ちゃん、貧乏リストって なんすか?そんな 恐ろしいリストが あるんすか?


あ〜俺 今 非現実的な世界に いるな…マジですかい?


目の前に 貧乏神とその娘。親子喧嘩中(笑)

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