《MUMEI》

「でもさ、惇とあの潮崎隆志がねー、イケメンもイケメンじゃね?確かあいつ、なんかの雑誌で抱かれたい男No.1だよな、
そんな男にいつも抱いてもらってるんだ?」




「――抱くって…そんな露骨な言い方…」




「だってキスしてたじゃん、背伸びまでして」


「―――」




「結局男と付き合ってんだ?
つかやっぱ女と付き合ってたのは仁に対する嫌がらせだったんだなー、わざとらしく部屋に連れ込んでセックスまでしてさ」




「――楓は本気で付き合ってた…、それに兄貴達出かけるって聞いてたからまさか隣の部屋にいると思わなくて…」




家に誰もいないと思って彼女を部屋に連れ込みセックスした事があった。



あの頃初めて付き合った彼女とセックスする関係になっていて…。



まさか誰も居ないと思ってたから派手にヤってしまった。



楓も誰も居ないと思って遠慮なく声あげてたし、俺も考えつくエロい事全部試しまくって…。




当時は中学生だったしとにかくヤりたくて仕方がない時期だったから。





「あんときは仁が泣きだして大変だった、そうだよな…惇にベタ惚れだったからな…、あん時は泣きながら俺の躰犯してきたんだ」





「――――」





「惇の名前呼びながら俺のケツ夢中になって犯して…、俺はあの日から仁に抱かれる様になった…」


「―――」






兄貴は俺の脇に移動し肩に腕を回してきた。




「やるな…、あんな男モノにして…その為に上京したのか?」



「違う…、そんなんじゃ…」




「男と付き合えるくせになんで仁を拒絶した?仁は未だに惇を愛している…
未だに俺の事を代わりに抱いてくる…」

「――――」





「やっぱあの女はカモフラだったんだろ?、お前男と付き合えんじゃん…


――スッゲー嫌がらせ…」



「違う…俺は楓の事
ちゃんと好きだった…仁にはちゃんと…気持ちは受けいれられないって…
…言った…」




「――ふざけんなよ、あんなに惚れさしといて!」

「!!」





俺の肩を掴む手がするりと首筋を撫でだす。

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