《MUMEI》

翔太の部屋に戻って、飲み始める。


「そうだ恭介。」


「ん?」


「市民体っていつから?」


「社会人は15日かな?高校生もそんなもんだと思うけど。」


「予想以上に早いな…。」


とりあえずビール飲みながら話す。


「つ〜か前から聞きたかったんすけど。」


翔太が口を開く。


「ん?」


「何で海南クラブって2部なんすか?」


「去年3部で優勝したから。」


「いやいやそうじゃなくて、何で1部にいないのかって話ですよ!!」


「あぁ、だって一昨年できたばっかだから。」


「一昨年?」


「そ。強いけど、歴史は浅いわけ。海南出身者はだいたい大学いっちゃうからね。人がいなくて作れなかったらしいよ。」


「…なるほど。」


「で、ようやく一昨年できたわけだけど、人数ギリギリで試合の時集まんなかったりして勝てなかったらしい。」


「はぁ〜。確かに今も多いわけじゃないですしね。」


「そうそう。去年ようやく俺とクロが入って、優勝したわけよ。」


「ヤマトさん誘わないんすか?」


「だってあいつ普段こっちいないじゃん。」


「試合の時だけ帰ってきてもらえばいんじゃないすか?」


「う〜ん…、難しいだろうな。」


「そうですかね?あの人なら来そうな気が…」


「…一応聞いてみっか。」


「そうすよ!!海南クラブで聖龍クラブ倒しましょうよ!!」


「…ま、無理な話じゃないね。」


「市民体であたるしな。」


「え?」


「市民体は社会人リーグじゃないからね。何部かなんて関係ないんだよ。」


「そうなんだ…。」


「となると決勝は、海南と聖龍になるんだよ。」


(あんな強いチームにいるんだ…、確かに決勝くらいまでは敵なしかもな…。)


「つ〜か2人とも!!」


「ん?」


「飲むペース早!!」

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