《MUMEI》

「ユリカは今晩も予定ないんでしょ?」


今晩“も”って…


「ママはまだ帰ってないし私は今から出かけるから、チコの散歩お願いね!」


エリカはそれだけ言って、私の返事なんか聞かずに、


「じゃぁね〜」


って、あっという間に走り去ってしまった…




何が『散歩お願い』よ!!
私は家政婦かっ(#`Д´)


フンッ



と、腹立たしく玄関のドアを開けると、トイプードルのチコが

『早く散歩に連れてけ』

と言わんばかりに、尻尾をちぎれそうなくらい振って私を待っていた。


「チコォーすぐに散歩に連れて行ってあげるからね」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫