《MUMEI》

半分死んでる翔太と、


また寝始めた恭介を乗せて、西条高校へ向かう。


車内は静か…


でもない。


「う〜、う〜…、クロさんもう少しゆっくり…」


「ダメ。間に合わないじゃん。」


「…あんなにカルーア飲むんじゃなかった↓↓」


「栄養ドリンク飲めって言ったじゃん。」


「…飲む前に栄養ドリンクって効果あるんすか?」


「大分違うね。」


「…今度からそうします。」


なんとか無事に西条高校に着いた。


西条高校。


人数がギリギリでまだ部として出来上がっていない為、同好会として活動しているらしい。


最近共学になったばっかりで男子の人数は極端に少なく、ようやくできた同好会がハンドボール同好会なのだとか。


校舎は新しく綺麗で、体育館も広い。


「おっす。」


「おはよ〜ございま〜す。」


「お〜!!」


さっきまで寝てた恭介がやけに元気だ。


「女子高生いっぱい!!」


「あぁ、西条だからね。」


「…ついてきてよかった。」


置いてくればよかった。


「う〜…」


どいつもこいつも…

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