|
《MUMEI》 母親がかけている電話の相手は警察官だった。 そして警察相手に電話しなくてはならない理由――… それは、今この場所に欠けている家族……ジャイ子に起因していた。 ジャイ子は先刻、兄･武と一緒に野比家の火災現場に行った後、忽然と姿を消したのだ…。 ジャイ子がいなくなった後、剛田家の家族は町中を探し回ったが、結局見付からず警察に電話したのだった。 「そんな！明日だなんて悠長なこと言ってる場合じゃないでしょ！ …お願いだから捜索してよぉ！……うっうっうっ…」 やる気の無い警察官の事務的な応対に苛立ち、母親は涙混じりに声を荒げていた…。 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |