《MUMEI》 だがドラミは、幼子の響き通る声にビクリとなり、思わず鋭い目つきで身構えた! 突然ドラミに睨みつけられた幼子は、ひきつけを起こしたように固まり―――… 「――…ヒック!うわああぁん…!」 …泣き出した。 母親は『何!?コイツ?』と言いたげな表情でドラミを一蔑すると、子供の手を引いて足早に立ち去った。 いつ誰が襲ってくるかもしれないという恐怖心が、ドラミを過敏なまでに疑心暗鬼に追い込んでいたのだった。 「―――…ふぅ…… …私ったら、どーかしてるわ…。」 ドラミは軽く自分の頭をこづいた――…。 前へ |次へ |
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