《MUMEI》 強豪校の凡人「桜井遅いぞ!!」 「すいませ〜ん。」 王者聖龍高校。 迫る市民体へ向け練習もハードなものとなっていた。 春休みの始めに赤高と戦った時には、チームとしてまだ完成されていないかのように見えていたが、 春休みの間、1日3試合ほどの試合スケジュールを組み込んでいた為、 驚くほどチーム力が上がっていた。 基礎練習は大切だが、試合の中でしか培われないものもある。 レギュラーとなるまでひたすら基礎練習を続けてきた聖龍高校の選手たち。 下地ができたところで、あとは経験。 試合を重ねることで一気に力をつけた。 桜井と二ノ宮。 2人の天才の実力も上がっていたが、桜井は遅刻癖が目立った。 「桜井、今日は午後から試合だぞ。」 「…知ってるよ?」 「じゃあ遅れんなよ!!」 「あ、悪い悪い。」 前へ |次へ |
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