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《MUMEI》 ｢え!?俺すか!?｣ ｢そうだ。行けるだろ？｣ ｢…はい!!｣ こんな形でチャンスが来るとは思っていなかった。 格下の赤高戦とでもチャンスを貰えなかった俺が、秀皇との試合に出れるなんて… 心臓がばくばくする… あんなに立ちたいと思っていたはずのコートなのに… 今は、不安で… 恐怖すら覚える… ｢栄二〜。｣ ｢…｣ ｢栄二〜!!｣ ｢え？ごめ、何？｣ 桜井が話しかけて来た。 ｢和也にディフェンスがいくから空くだろ？｣ ｢うん。｣ ｢中が甘くなるからどんどん入れてくから。｣ ｢うん。｣ ｢元気ないな〜!!俺はあんな下手くそより栄二の方合わせやすいから頼むぜ？｣ ｢え…？、…うん!!わかった。頑張るわ!!｣ 桜井がそんな風に思っててくれたなんて知らなかった。 ｢ピーｯ!!｣ ｢おっと、もう後半か。｣ (ついに来た…) ｢行ってこい!!｣ ｢はい!!｣ 前へ |次へ |
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