《MUMEI》

「これが、ぴよ?」
委員長は 引き気味に 尋ねた。


目の前には トサカの立派な 眼光鋭い 雄鶏が 立っていた。


「おお、そうだよ、委員長。」
嬉しそうに 草加さんは 笑った。


草加さんが 撫でると ぴよは 目を閉じた。


「あ、馴れてるな〜。」


「当たり前だ、家族なんだぞ、委員長。」


そう言って 草加さんは ぴよを 庭に 離した。


…家族、そうか いつも お父さん出張だし、ぴよと 二人きりだったんだな。


それから 二人は 縁側で お茶を飲み ノンビリとした 昼下りを 過ごした。

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