《MUMEI》
元通り
「まあまあ、今直ぐに 継ぐ訳じゃないから ゆっくり…ね。暗。」と、幸運の女神


「そうそう、人間界で修行して、ジックリ考えなさい。」
と、不運の女神


…人間界で 修行?
首を 傾げる俺に 悲が囁く。


「神の子供達は 成人するまで 人間界に住んで 人間の事を 理解するの。じゃないと、神の仕事 出来ないじゃない?」


…ふ〜ん、なるほどね。だから 哀ちゃん達も こっちに 居るのか。


「……」暗は無言だった。


「とにかく 鶴野さんの物を 元通りに して頂戴。」
哀ちゃんが 言う。


…お、そうだった。


「ち、仕方無い。」

貧乏神は ダルそうに 杖を取りだし、バトンの様に 三度回し 床をトンと 叩いた。


俺の部屋が 元通りになった。他の物も 多分 元通りだろう。


…は〜、やれやれ。

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