《MUMEI》

「先輩肌の色、白!」

気にしているとこを佐藤にズバリ言われた。

「佐藤こそ幼児体型じゃん」

安西に指摘されていた。
そういう安西は流石サッカーやっていただけある。

「見てー、俺少し鍛えたんだ。」

東屋が目一杯力を込めて腹筋を見せてくれた。

「おー、頑張ったねえ。」

突いてみた。

「ブーッ、止めろ!首狙うぞコラアァァ!」

東屋は奇妙な構えをする。

「やだー。キモいよそれ。」

新しい流派だ。

「へぇ、先輩って首弱いんですか」



「 ……ぅ」

安西に隙を突かれた。
全身に微量の痺れが走る。
一瞬、目が合った安西に躊躇された。

ので、反撃。

奥義、腹筋突き。

「先輩擽ったい……っ!」

その場で安西は踞った。

いつまでもやられっぱなしの俺だと思うな。

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