《MUMEI》

塁羅は気づいていなかったが、チョコは鼻をクンクンさせ何かに気づいたようだった。



チョコがどんどん進んでいるなか、塁羅の頬に冷たい滴が当たった。


塁羅は濡れた頬に手を当て、手のひらを見てみた。


「雨?」


すると雨独特の匂いがし、雨がポツリポツリと降り出してきた。


どんどん
降ってくるかも
しれないな。


塁羅の思った通り、雨は更に強さを増していった。

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