《MUMEI》

そこに立っていたのはエリカの元カレの聡志だった。


「ちょっと、ここで何してるのよ!?!?」



「(゚□゚;)アワワ(;゚□゚)アワワ」


急に見つかり言葉が出てこないのか、聡志はジタバタしている。



「まぁ落ち着いてよ…」


私が言うと聡志の顔はパッと明るくなり、


「ほっ、良かった。お前は片割れの方か…」


片割れって…


「その呼び方ムカツク!」


私が思いっきり不快感を表したら、


「わりぃわりぃ」


聡志は愛想笑いで誤魔化そうとして、


「つーか、お前の名前知らねぇし」


開き直った。

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