《MUMEI》 切ない表情〜麗羅視点〜 黙々と歩いていると真星に名前を呼ばれ現実に引き戻される。 「麗羅?大丈夫・・・?」 真星は、遠慮がちに話を切り出した。 歩いていた足を止め、掴んでいた真星の腕を離す。 「・・・・・分からないんだ。傷つけたくなんかないのに・・・言葉が勝手に出てきちゃう」 私は、下を向き唇をぎゅっと噛み締めた。 真星は、私の頭を軽くぽんぽんと叩き 「でも、麗羅にとって中原くんは大切な人なんでしょう? だったら分からなくても一緒に居ることを諦めたら駄目だよ? 中原くんは麗羅の言葉を聞いて理解してくれようとしてるんだから・・・」っと言った。 その時ふと見た真星の顔はとても切なそうで、とても綺麗だった。 「今すぐには無理かもしれないけど、きっと分かる日が来る! 分かってくれる日が来るよ・・・」 真星は切なそうに笑った。 「うん・・・・・。ありがとう真星」 真星がくれた言葉はどれも優しくて、どこか胸が締め付けられるようなそんな言葉だった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |