《MUMEI》

「で…、何の用事?まさか私の名前を聞きに来た訳じゃないでしょ?」


「あ…うん。実はお前に、あ、いや…ユリカに会いに来たんだ」


わたし?


「エリカじゃなくて?」


聡志は頷いて、


「この間と雰囲気が違うしマジで焦ったぜっ!!間違えてエリカに声かけたらマズイだろ?」


と、私だと確信が持てるまで影から観察するつもりだったと告白した。

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