《MUMEI》

準備の終わった俺は、車に乗り込みエリカの家に向かった。

広場に着き、携帯を鳴らすとすぐにエリカが出てきた。

「お待たせ〜」

「だから、待ってねぇよ(笑)」

「… …」
俺は久しぶりに見るエリカに少し見とれていた。

「なに??(笑)」

「いゃ… 可愛いなっ… その服…」

本当はエリカの事を思って言ったのだが、恥ずかしくて『その服』を付け足してしまった。

「エェ〜、服?」
エリカは頬を膨らませた。

俺は、車を走らせながら
「エリカも可愛いよ…」
と、前を向いたまま言った。

「ホントに!?(笑)」
俺の顔を覗き込む。

「うん…」
チラッと目を見て答えた。

(うわぁ、めっちゃ恥ずかしいやん!!)

俺は、話を反らそうと「何食べる?」

「パスタがいい」

「エリカは本当にパスタが好きやなぁ」

「うん!大好き。初めて食べに行ったのもパスタだよ。
覚えてる?」

「覚えとるよ。
じゃあ、あそこにする?」

「うん(笑)」

店に着きパスタを食べながら旅の話をした。
BMWの女の子の事は伏せておいた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫