《MUMEI》

クラスの皆の 気持ちが 一つになった瞬間。


「草加さん、元気だして」
「草加さん、ファイト。」
「草加さん」「篠塚さん」「頑張って」……


言葉と一緒に 皆の 暖かい 手が 草加さんの 肩や背中、頭や手に、降り注ぐ。


草加さんは 優しい手に 包まれた。


その日 草加さんは ぴよを 失って 初めて 泣いた。クラスの皆の前で 大泣きした。


「泣きたい時は 我慢しなくて 泣いて いいんですよ。」

委員長は 草加さんの 頭を撫でながら 囁いた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫