《MUMEI》

「ここはポストが右にいるんだからガッツリ前出ていんじゃない?」


「つ〜か関谷。いくら何でも飛び出すの早すぎない?もうちょい見てからでも…」


「いや、サイドの仕事は速攻だからな。それくらいの姿勢でいいと思うけど?」


選手間の意見交換。


これも大切なものだ。


1試合見終わっても、真剣に話し合いを続けていた。


「おし。時間ないからそろそろランニング行くぞ。」


「え?」


クロの言葉で時間が経っていたことに気付く。


「あ、そうすね。」


「つか…」


「?」


「入部希望者来なかったな。」


「…あ。」


「沖!!関谷!!ハリー!!」


「すいませ〜ん!!」


入部希望者が来ないまま、ランニングをこなし、いつものメニューへ。


体育館での練習もこなしたが。


入部希望者が来る気配はなかった。

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