《MUMEI》 サンタはいた!ある年のクリスマス、まだ、夏海はうんと、小さい。朝目覚めると、枕元の小さな靴下に、プレゼントの、色鉛筆が、数本ささってた。〈サンタだ〉 ある年のクリスマス、まだ、ちょっと、小さい、夏海。 夜遅い時間に、誰かが来た。 ピンポーン 玄関ベルの音。 「なっちゃん、お客さんかもね、お母さんの代わりにでてくれる?」 少し、怖かった。 「なつみ、サンタかもな」と、父が言ったからだ。 ビクビクしながら、玄関に行ったが、誰もいなかった。 でも、 プレゼントの包みが、置いてあった。 〈サンタだ!!〉 サンタは夏海にプレゼントを、置いていってくれたのだ。さっきまで、サンタが玄関の外に立っていたら、怖いなんて、気持ちが、消えた。 それから、毎年、サンタは、ピンポンして、プレゼントを、置いてってくれた。小さな小さな夏海は、クリスマスが、大好きだった。 前へ |次へ |
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