《MUMEI》

「……ン………ミちゃ…?……ドラミちゃん…?」


「え!?…ぁ!…はい!?」


ドラミは思案に夢中になっていて、しずかの呼びかけに気付かなかった。



「もぉ…どうしたの?

…難しい顔をして……。」


「え?…ぃゃ……あの…。」


「まだ疲れてるんじゃない…?

――…なんだか今日のドラミちゃん、おかしいわよ………。」


しずかは、まるでドラミの実姉のように穏やかな口調で問いかけてくる…。



「しずかさん――…。」


ドラミはその優しく包みこむような労りに、思わず全ての苦悩を晒け出して、甘えてしまいたくなる衝動に駆られた。

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