《MUMEI》

いけない、
つい楽しくて明石を虐め忘れていた。

僕は氷室様に近付くために文芸部に入ることにした。







が、誰も居なかった。

どうやら氷室様は明石と騎馬戦の練習をしているようだ。
そんなときこそ、明石に設置して置いた盗聴器を使うべきだ。

これはストーカーではない氷室様を崇める者の義務だ。







『あ、……あッ 氷室様あぁ、無理ですぅ!』

『ペットに自由意志なんぞ無いわ!』

〈バタアァァン……〉

『アッ、アア!』

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