《MUMEI》
呪い
「さて、何から お話しましょうか?」


「二人は何者なんだ?」俺は 尋ねた。


「オレ達は 魔界の者だぞ!」
カイルが 答える。


俺に 後ろから 抱きついたままで…


「魔界って 悪魔って事?」


「はい、カイル様は 魔王の息子なのです。」


「なんで カイルは デカくなったんだ?どっちが 本当の カイルなんだ?」


「カイル様は 産まれた時に 魔女から 呪いを 掛けられ 六歳児の姿から 成長しないのです。」


「??」


「カイル様の 母君は 魔王様の第4の妃でした。魔王様は カイル様の母君を 一番愛しておられ、他の妃は 嫉妬から 産まれたばかりの カイル様に 呪いを掛けたのです。」

「第1の妃は…六歳児の姿から 成長を止める呪いを。

第2の妃は…人間の男としか 愛を育めない呪いを。

第3の妃は…魔力を封じる呪いを。

それぞれに掛けたので す。」


「なんじゃ そりゃ?」


…特に 第2の妃〜オカシイだろ?


「跡継ぎが 出来ない為でしょうね、多分。」
煌が 答えた。

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