《MUMEI》
意外な部に所属
文化系の部も、運動系と同じく、部員数の多いメジャーな部から説明が始まる。

吹奏楽部・合唱部・演劇部…


そこから、規模が極端に小さくなり、茶道部・華道部・書道部…


そして


「次は、料理部です」


司会の言葉を受けて、部員達がステージ上に上がっていく。


部員数は12人。


(多分、あれで全部だろう… な!?)


11人の女子の後に、最後にステージに上がったのは


一人の、見覚えのある男子生徒。


「彼はこう見えて、うちのエースでラッピングも得意なんですよ」


部長の紹介に、照れ笑いを浮かべているのは…


紛れもなく、祐先輩だった。


ちなみに、料理部が何故ラッピングも強調するかと言えば…


料理部と言っても実質作っているのは菓子類が多く


出来上がった菓子類は、文化祭で売ったり、他の部に差し入れたり、時には、近くにある保育園のおやつとして提供したりしているから、らしかった。


(握力、関係ないじゃん)


「女子もだけど、男子も大歓迎だよ」


俺は、部長にマイクを手渡され、部員募集を訴える祐先輩に、心の中でツッコミを入れていた。


不意に、祐先輩と目が合い、俺は慌てて目をそらした

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