《MUMEI》

「45だ!!」


「ナイスキー!!」


「速攻!!」


(やっぱこの展開は避けられないよな…)


試合を終えたクロたちは、次の試合を観戦していた。


試合を行っているのは、


以前戦った西条高校。


人数ギリギリだった西条高校には、新入部員の姿がちらほら見えた。


しかし、実際に動ける選手は少なく、


慣れない速攻からのゲーム展開の為、


苦戦を強いられていた。


「相手が特別強いって訳でもないんだけどな…」


「もうスタミナがないんでしょ。」


「それもあると思うけど、やっぱりエースしか動けてない感じだからな。」


「ピー!!」


試合が終わった。


監督星野率いる西条高校初大会の結果は、


初戦敗退。


「まぁそんなもんだろ。」


(やっぱり勝ち上がれなかったか…


うちも明日の相手を考えるとキツいけどね。)


初日の全日程が終わった。


会場を後にした。


コートを片付ける人たち。


(海南か…)


帰りの車の中、クロは明日の試合のことで頭がいっぱいだった。

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